組紐の技術

組紐についてBRAIDED STRING

製紐機せいちゅうきにおける組み方の違い

製紐機の仕組み

右写真は、キャリヤーと言われ組紐を作るうえで最も重要な部分である。
キャリヤーは、糸を巻いたボビン・おもり・押さえがセットされ、製紐機の盤面に切られた溝の軌道を走る。この軌道の内側に「桃板」と呼ばれる桃の形をした小型の円盤が並んでいる。通常この桃板1つから1錘(すい)の芯糸を通すことができ、それを「コール」と呼ぶ。

組紐の組織の大きさは、「打ち数」で表現され「打ち数=キャリヤーの数」である。
打ち数は計算でも確認でき、
丸紐の場合、打ち数=コール数×2
平紐の場合、打ち数=コール数×2+1
となる。

組み目とは

一般的には、1錘のキャリアからでている糸を1錘またぐ組み方を1間飛び、2錘またぐ組み方を2間飛びという。1間飛びのことを『石目』、2間飛びのことを『綾目』ともいう。

丸紐とは

一般的に、キャリアの数は偶数である。
丸紐で打ち数(キャリアの数)が大きくなればばるほど、筒状の内径が広がる。
時計回りのキャリアと、反時計回りのキャリアが重なり合い丸紐を組み上げていく。
キャリアは1間飛びもしくは2間飛びで回転する。1間飛びで出来た丸紐を石目の丸紐、特に8打ちの石目丸紐のことを『江戸打ち』という。また、2間飛びで出来た丸紐を綾目の丸紐、特に16打ちで出来た綾目丸紐を『唐打ち』という。

平紐とは

一般的に、キャリアの数は奇数である。
平紐は、打ち数(キャリアの数)が大きくなればなるほど、幅が広くなる。時計回りで移動したキャリアは、すべて平紐の端を組成するところで折り返し、反時計回りで移動し、反対側の端を組成部分で折り返す。これの連続で平紐が組みあがる。
芯のない綾目の平紐は『スピン』、芯のある綾目の平紐は『綾竹』、ジグザグの形状のものは『山道』、芯のない石目の平紐は『斜子ベリ』という。

当社生産 紐の種類TYPE OF STRING

丸紐

丸紐

  • 芯入り(右)、芯無し(左)
  • 用途:フードや腰紐等

袋紐

袋紐

  • 空洞の丸紐
  • 用途:携帯ストラップやネームプレート用

スピン

スピン

  • 芯が入っていない平紐
  • 用途:しおり等

斜子べり

斜子べり

  • 石目柄の平紐
  • 用途:襟、袖、すそ等の縁取り等

末広

末広

  • 紐に櫛状に羽を持ったもの
  • 用途:手芸用

ループ紐

ループ紐

  • 紐からループ状の糸がでたもの
  • 用途:民族衣装装飾用

綾竹

綾竹

  • 芯が入っている平紐
  • 用途:セーラーライン、ファスナーの取手等

山道

山道

  • ジグザグの平紐
  • 用途:服の飾り等

舞扇

舞扇

  • 山道に羽が付いているもの
  • 用途:ベビー服の装飾

パイピング

パイピング

  • 縫い代の付いている丸紐
  • 用途:服の縁取り等

蛇腹

蛇腹

  • 中央に組み筋が見えるコード
  • 用途:制帽のライン等
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